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活動報告

イノベーション推進委員会 第七回 委員会 活動報告

第七回 2021年10月29日 14:30~15:30
ZOOMにてオンライン委員会開催

会員ミニレクチャー開催

演題:コロナ禍における事業承継事業
講師:幾島光子様(株式会社経営承継 代表取締役)

幾島様は2014年に事業承継専門の人材紹介会社である株式会社経営承継を設立されました。コロナ禍においては、経営不振により事業承継を先送りしている企業、また一方では、経営不振を打開する手段としてM&ammp;Aを選択する企業が増加しているそうです。

事業承継の大まかな方法は、人に継ぐ・会社売却・IPO・廃業の4種類ですが、方法対策別に分けると100通りもの組み合わせになるとのことです。
事業承継は経営の継承と資産の継承に分けられますが、多くのコンサルタントは可視化しにくい経営の継承よりも、資産の承継をメインにするため経営者と認識の差が出るそうです。また、事業承継が進まない理由にお金の問題と後継者の育成問題があげられますが、一番の問題は現経営者が会社に自分の居場所を求めてしまう気持ちの問題だそうです。
逆にスムーズな事業承継の特徴として「経営者に時間があること」「経営者にも会社にもお金があること」「家族の仲がよいこと」の3つがあげられました。

会社売却に成功するためには、社員が若く教育されていること、社長の属人性が排除されていること、そして赤字でないことが必要だそうです。
しかし、コロナ禍で増えてきた企業の状況は、純資産が多いが3年連続大赤字であと数年しか会社が持たない(株価が高いが、会社売却では高く売れない)や、代表者が会社に沢山お金を貸しているため老後の資金がない(資金がないのに、相続税が高い)などの傾向がみられるそうです。

実際に様々なケースに対応されてきたご経験に基づく講演であったことから、大変に実感が伴い、参加者はみな大いにお話に引き込まれました。
質疑応答では具体的な質問がいくつか出され、それに対する回答も更に学びを深めるものとなりました。多くの人が直面するであろう事業承継問題に、いつ、どのような対策を始めるべきかのアイディアが得られた貴重なレクチャーでした。