日時 令和元年9月17日(火)
第1部 講演会 18時~19時 / 講師:坂本光司 氏
第2部 ビジネス交流会 19時15分~20時15分
会場 完全会員制ホテル 東京ベイコート倶楽部 ホール
参加者数 42名
開会挨拶 副会長 藤岡実佐子
謝辞 会長 藤沢薫
司会 委員長 内川あ也
《 第1部 》
~令和時代における経営者のあるべき姿~『経営者の使命』
【企業の目的は、幸せの実現である】
ビジネス研修委員会主催「~令和時代の経営者のあるべき姿とは~坂本光司先生による『経営者の使命』」と題した講演会&ビジネス交流会が、2019年9月17日に、東京ベイコート倶楽部で開催され、満席の参加をいただきました。
第1部は、藤岡副会長の開会挨拶の後、坂本光司先生にご講演いただきました。先生は、元法政大学大学院教授で人を大切にする経営学会会長など数多くの公務や要職を務められています。
ご専門は中小企業経営論などで、たくさんの著作がありますが、その中でも、「日本でいちばん大切にしたい会社」は有名です。
先生が伝えたかったことは、「世の中が変わり始めている。企業を見る目が変わっている。企業の目的は利益最大化ではない」ということです。先生は、組織に関わる全ての人、特に以下の人たちの「幸せの実現」が企業の目的であると説かれました。
- 社員とその家族
- 仕入れ先や協力企業等で働く社外社員とその家族
- 現在顧客と未来顧客
- 地域住民、とりわけ障害者や高齢者等の社会的弱者
- 出資者や関係機関
【自分たちが大切にされていると実感させる経営】
最近よく耳にする、企業の社会的責任(CSR:corporate social responsibility)に比べて1~4の部分が、より具体的であり、特徴があります。同じく、ビジネス研修委員会主催の講演会で講演をされた、渋沢栄一の五代め子孫である渋澤健先生のご講演「論語とそろばんで未来を拓く」と共通していますが、世の中の関心がCSRのような利益最大化だけではない企業経営に向く何十年も前から、それを主張されているところに先進性があります。
さらに、それらの人々の幸せの実現のためには、「自分たちが大切にされていると実感させる経営」が必要と説かれました。ありがとう言われる場面を多く作ってあげる、そして、そういう経営をしているよい会社では、社員家族の子供の数が多いともご高話されました。
先生のご研究の方法は、徹底した現場主義で、8000社以上の中小企業を訪問調査されています。それらの調査を100の指標にまとめ点数化することで、個々の中小企業の経営者が具体的に行動に移しやすいツールを提供しておられます。
また、このような経営を広めるため、経済産業省、厚生労働省など多くの公的機関の協力等を得ている「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞を創設され審査委員長を務められていて、その応募資格の説明をされました。
■応募資格
過去5年以上にわたって、以下の6つの条件に全て該当していること
- 希望退職者の募集など人員整理(リストラ)をしていない
- 仕入先や協力企業に対し一方的なコストダウン等していない
- 重大な労働災害等を発生させていない
- 障がい者雇用は法定雇用率以上である
- 営業利益・経常利益ともに黒字(除くNPO法人・社会福祉法人・教育機関等)である
- 下請代金支払い遅延防止法など法令違反をしていない
会場からは、応募資格がきびしいというようなささやきも聞こえてきましたが、血税は弱者のために、困っている人のために自分は生きているという信念、8000社以上の中小企業の訪問調査の膨大な実績に、圧倒されました。
講演時間内では、先生の伝えたかったことのほんの一部しか拝聴できませんでしたが、具体的な事例などを著書などで学ばせていただくと中小企業のこれからの経営に必ず役に立つと思いました。
《 第2部 ビジネス交流会 》
ビジネス研修委員会活動 映像で綴る 『3年間の歩み』
第2部の懇親会は、同じ会場で行われ、畠山副会長の乾杯の御発声で始まりました。
東京ベイコート倶楽部は、完全会員制の都心のリゾート型ホテルで、会員の紹介で使わせていただくことができたのですが、ゴージャスな雰囲気の中で、コース料理をいただきながら皆さんと歓談をいたしました。
この企画が、3年間のビジネス委員会の活動の最後ということで、委員会活動の『3年間の歩み』を綴ったスライドを、委員が分担して説明しながら投影いたしました。
3年間の活動を改めて振り返ってみると、藤岡副会長を中心にした、内川委員長たちのリーダーシップの下で、「時代にマッチした、皆が自然に参加をしたくなるような数々の活動ができたなあ!」と委員として再認識をいたしました。
このような活動が女性会の活性化の一助になるのではと改めて思いました。
最後も、藤岡副会長の閉会の挨拶で閉会いたしました。
(記:ビジネス研修委員会)
(なお、ビジネス研修委員会活動『3年間の歩み』については、まとめたものを別途、活動報告致します)