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活動報告

第40回全国商工会議所女性会連合会沖縄全国大会

平成20年11月27日(木)28日(金)、沖縄県宜野湾市、沖縄コンベンションセンターに於いて、全国商工会議所女性会連合会第40回沖縄全国大会が、盛大に開催されました。那覇空港ではいたるところに「祝全商女性連第40回大会」の張り紙が見られ、全国からぞくぞくと到着する会員は、各航空会社の到着ゲートから既に、横断幕を掲げた沖縄会員さん達の熱い歓迎を受けました。沖縄女性会によって、きめ細かに配備された送迎バスに乗り込むと、車窓に拡がるトロピカルな風景に見とれるまま、宜野湾に面した会場へ。

コンベンションセンター前広場では、色とりどりの沖縄の衣装に身を包んだ、総勢100名を超える子供達が、民族舞踊のエイサーで迎えてくれました。リズミカルに太鼓を叩きながら、かわるがわる何時間も踊り続ける少年少女の、活き活きとした勇壮な姿に、多くの会員がしばし足を止めて見入りました。また、会場内外では障害を持った方々が心を込めて生けて下さったフラワーアレンジメントが、そこ此処で明るく大らかな沖縄の自然美を現して、一層の華やぎを添えていました。別館での特産品市では販売のみならず、古式ゆかしい「ぶくぶく茶」のお点前が三線の音色にのせて行われ、琉球時代から伝わる祝宴のためのテーブルセッティングをも拝見できました。名高い紅型染めや、琉球漆器、蛇皮線の歴史など学べるコーナーも充実していました。

両日とも全国403ヵ所の女性会2700余人の参加者が一同に会し、会場内では時に大きな拍手も巻き起こり、終始われんばかりの熱気と感動に包まれました。

27日夜の懇親会では、アグー豚や海ぶどうといった沖縄特産の食材を使った珍しい料理の数々をブッフェ形式で楽しみ、その間にも舞台の上では優美な琉球宮廷舞踊をはじめとする数々のアトラクションが次々と繰り広げられました。歌もさまざまに耳に新しく、大陸風の獅子舞は竜との戦いとして、火花を散らせてダイナミックに描かれており、喉をうるおす「さんぴん茶」の馥郁たるジャスミンの香りに酔いながら鑑賞しました。最後は沖縄女性会の皆様の指導によるカチャーシーを、フロア全員で踊り心を通わせたのでした。

28日朝には、この大会を記念しての植樹が、会場のある沖縄海洋博記念公園で、全国商工会議所女性会連合会・吉川稲美会長の手によって行われました。開催された式典も、滞りなく進行し、主催者側として、吉川会長、日本商工会議所・岡村正会頭、沖縄商工会議所女性会連合会・名幸諄子会長、沖縄県商工会議所連合会・國場幸一会長それぞれからご挨拶がありました。最初に演壇に立たれた吉川会長は、開催地沖縄の関係者各位、また各方面から御来場の来賓の方々、及び会員各位への謝辞を述べられ、現在の世界恐慌にも発展しかねない経済危機について言及され、「この様な厳しい状況下にあってこそ、我々女性の本領を発揮し、競争から協調へ、凛として、お互いに心と力を併せてこの大変な時代に立ち向かい、共に自己の向上に努めながら乗り越えて参りましょう」と、自己の厳しい体験を織り交ぜながら「それこそが個が光るイノベーション、こうした姿を以て社会に貢献してまいりましょう。」という強いメッセージを発信されました。

岡村会頭は、ご多忙の中、本大会に駆けつけられ、米国に発する金融危機が我が国経済に及ぼす甚大なる影響に鑑み、将来の我国経済の持続的成長の為に麻生総理大臣へ数々の要請をされたという事を話されました。また、我々女性会に対し、「個が光るイノベーション」の実現に向け、更なる柔軟な感性と行動を期待すると共に、女性のエネルギーとパワーを全国津々浦々で発揮し、地域に貢献して欲しいとのエールを送って戴きました。
名幸会長は、第40回という節目の本大会が、平和・友好の架け橋である「ちゅら島」沖縄で開催された事の意義深さについてふれられ、本大会成功実現の為に一年をかけてキャラバン隊を組織し、全国にピーアールして来たというエピソードを話されました。

主催者として最後に挨拶された國場会長は、沖縄県は、観光産業を基幹産業と位置付け、経済発展を期している。更に加えて、昨今の経済状況・景気後退局面下において、女性経営者が消費者のニーズを的確に掴み、地方経済の担い手として多大なる貢献をしている事に対し、心から敬意を表すると述べられました。

来賓挨拶の冒頭で、麻生内閣総理大臣から本大会を祝するメッセージを頂戴し、吉川会長が代読という形で披露されました。その中で、中小企業の年末・年度末の資金繰りに万全を期すと明言されたばかりでなく、女性経営者のバァイタリティーに敬意を表し、女性企業家の育成に尽力されてきた事が、男性にも大いに刺激となっている。更に女性の力を発揮し続けて欲しいとの大変嬉しいメッセージを頂戴致しました。
次に、二階経済産業大臣からの祝辞は司会者が代読されましたが、大臣も女性経営者と力を合わせて日本の経済発展を推進して行きたい。金融不安・景気後退の局面にあっても、女性の豊かできめ細やかな行動と実行力に期待している、とのメッセージを戴きました。内閣府沖縄総合事務局福井局長の祝辞を亀山次長が代読され、女性への賛辞で締め括られました。最後に、沖縄県・仲井眞知事の祝辞を朝戸副知事が代読されました。副知事は、沖縄県浦添商工会発足から携わられた企業経営者出身の方です。

その後、式典は粛々と進み、第7回「女性企業家大賞」授賞式が行われました。続く全国商工会議所女性会連合会表彰授与式では、東商女性会からは特別功労者として、当日ご出席下さいました安間百合子前副会長が表彰され、代表として、福山商工会議所女性会前会長・三谷和子氏が表彰状を受領されました。 いよいよ式典も佳境に入り、行動宣言(環境問題・教育問題)が高らかに読み上げられ、拍手のうちに採択されました。

次回(第41回)全国大会開催地である長野県が紹介されると、段上スクリーンには日本アルプスの美しい山並みが浮き上がる中、長野県の女性会より熱烈なるアピールが行われ、連合会旗の引渡しによって、盛会のうちに感動の沖縄大会が閉会致しました。

会場でお弁当を頂いた後には、演壇では琉球大学の尚 弘子名誉教授の記念講演会が行われ、全国有数の長寿を誇る沖縄県の、「食の秘密」が科学的に説明され、会場では皆さん日頃の健康のためにも熱心に聞き入り、終了後は書籍を買い求めたりしました。本当に2日間を通して沖縄の女性会の皆さんにお世話になりました。

翌日29日にかけて行われた、観光バス等によるエクスカーションも、素晴らしい思い出を参加会員だれもの心に刻みつけてくれました。現在鉄道の敷設の無い沖縄では、バスは人々の力強い足回りとなって多数活躍している事もよく分かりました。全てにおいて、まさに県をあげての歓迎ともてなしの数々に、胸の熱くなる思いでした。合わせて、ほんの数日でありながら、こんなに特別な経験や充実した思いを得ることが出来たのは、やはり女性会の集まりであったからだと強く感じました。

(記:中西 志保美)

参加会員様からの感想

2008年11月27・28日と沖縄全国大会に参加させて頂きました。
私は、まだ女性会に入会させて頂いて間がないので今回の全国大会が初参加でした。
全国から3000名あまりの女性経営者の方々がお集まりになられたと聞き、改めて女性のパワーを感じました。皆様、準備段階から大会が終了するまで大変なご苦労だったと思います。これだけの全国の女性会のパワーがあるのですから、もっともっと社会的に貢献していける女性会にしていきたいと感じました。

日本は、ジェンダーエンパワーメント(国連が発表している女性が政界や企業の中で、活躍している指数)が93カ国中54位なので、経済大国日本といわれながら、まだまだ女性の地位が低いのが現状です。今回、改めて女性会のこの全国的なパワーを感じましたので、女性がいくつになっても仕事で輝ける社会の実現を目指して、後に続く若い女性達の仕事の環境や道を作り上げられたら良いと思いました。

(記:太田 みどり)