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活動報告

東商女性会・関商女性会連合会共催
林真理子氏講演会「かつてない世況の中で生き抜く女性のありかた」

3月10日(火)午後2時より、林真理子氏の講演が行われました。東商ホールの約400の座席は早々に満席となり、会員の期待の高さが伺われました。

まず、小泉清子 関東商工会議所女性会連合会会長より、「大不況の中、信念を持ってあきらめず、女性らしい視点で挑戦し続けましょう。苦しいときこそ、明るく前向きなエネルギーが社会を救います。林先生の話から、ヒント・パワーをもらって仕事のエネルギーにして下さい」とのご挨拶があり、いよいよ林真理子さんが登壇されました。

出版業界も今、大手出版社が大赤字を出したり大変な状況に置かれています。私は、母から「結婚しなくても良いから、自立できる人になりなさい」「あなたは何も持っていないことを知りなさい」と言われて育ちましたが、大学卒業後もなかなか就職できず、コピーライターになる20代の後半までアルバイト生活を続けていました。糸井重里さんとの出会いに恵まれコピー大賞を受賞してからは、マスコミに取り上げられるようになりましたが、コピーを書くことが思いの外苦手で小説家の道を選び、今日に至っています。

「林真理子は最後の流行作家」だと言われています。流行作家とは、どんどん書いてどんどん投資や浪費をする作家のことです。私の浪費など男性の作家先生に比べたら比較になりませんが、3年に一度ベストセラーを出さなければ恥ずかしいという認識があります。でも、今の若い作家さんには「8年に1回くらい書いたものが適当に売れて暮らせればよい」という考えの人が多いのです。そのような人たちからは意欲を感じません。意欲とはお金だけでなく、家庭サービスから得られるものもあります。子供や母へ時間をかけることは、女性で良かったという喜びを得ることができます。私は今でも「何も持っていない自分」を忘れていませんし、強い意欲も持っています。だからどんな時代であろうとも生き抜いていく自信があります。

万雷の拍手のあと、吉川会長から、「林先生の前向きな素直な気持ちの積み重ねが今の先生を作り上げてきたのでしょう。今は大変な時代ですが、枯れたと思っていた木も新芽が出て花を咲かせます。きれいな花を見せてくれたあとには『お礼肥え』と言って肥料を与えますと、翌年にはまたきれいな花を見せてくれます。お礼肥えとはまさに感謝の心です。この時代を乗り切るため、今こそ自分を振り返り感謝の気持ちを持って、日々の努力を怠らず、春が巡ってきたときに大輪の花を咲かせられるよう努力致しましょう。」と言うことばで講演会は終了いたしました。