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活動報告

新年懇親会

21年1月19日
帝国ホテル東京 本館 「富士の間」に於いて、「平成21年新年懇親会」が 石原慎太郎 東京都知事、岡村 正 会頭をはじめ多数のご来賓をお迎えし盛大に開催されました。

ウエルカムコンサートでは、生田流 箏曲 榎戸二幸、寺島 貴恵(ヴァイオリン)、大西愛子(琴) 氏らによるコンサートが行われました。新年にふさわしくピンと張りつめた会場の中、こころ安らぐ琴の音やヴァイオリンとの競演に会場の皆様も日頃の忙しさを一時忘れてしばし聞き入っておりました。

今年の司会進行は、太田みどりさんが務めました。

スケジュールの都合により最初に来賓である東京都石原慎太郎 知事が3兆円にも上ると想定される経済効果、また、国民の意識高揚、愛国心を超えた感動をもたらすオリンピックを東京に招致するべく協力していただきたい、と述べられ挨拶をされました。
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その後に、吉川会長からはお忙しい中ご参加いただいたご来賓への感謝の言葉から、ご挨拶と所信表明へと続きました。アメリカから端を発した金融不安が身近になってきていることや、温暖化、世界経済に対する不安感、人心の崩壊が地球、人類の危機を教えてくれているように感じる。80年前の世界大恐慌、その後繰り返すバブル経済危機から人類は何を学んだのか。

人間の利益追求の欲望が人間の心の潤いを失わせ、争いや社会不安をもたらす結果となったのではないか。こうした状況だからこそ、私たち女性がなせること、また、なさねばならないことを共に考え行動したい。これからますます厳しい社会になると思われるが、乗り越えられない試練を神は与えないと聞くので、この大変な時代を超えるためには自己の向上以外ないと思っている、と述べられました。
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続いて、内閣府特命担当(少子化対策・男女共同参画) 小渕優子 大臣が男女共同参画、少子化対策に女性として頑張っていきたいと挨拶されました。
内閣府特命担当(少子化対策・男女共同参画) 小渕優子 大臣のスピーチの詳細はこちら

続いて 東京商工会議所 岡村正会頭からは、日本の女性経営者の起因力として、大いなる力を発揮していただきたいなどの女性会への期待のご挨拶がありました。
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続いて小泉清子名誉会長からは、不況だ、不景気だといっていないで、こんな時代だからこそ明るく前向きにチャレンジしていきたいとの力強いお言葉を頂戴しました。
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続いて井上象英副会長よりご来賓のご紹介へと移り、その後、斎藤朝子名誉会長からは、このピンチをいい機会だと思ってみんなで知恵を出し合い、より一層いい日本にしていくのがよいのではないか、と乾杯のご挨拶をいただきました。
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会食・懇親会では、帝国ホテルの料理長が一番の力作と自慢するコンソメスープが振る舞われ、そのおいしさに会話も弾み、会員の皆様のご歓談も終始和やかな雰囲気のなか、途中、顧問・相談役の紹介、新入会員の紹介をはさみ、恒例のお楽しみ抽選会が行われました。会場である帝国ホテル様よりご寄贈のペア食事券をはじめ、今年も役員の方々より、着物、宿泊券、商品券など豪華なご寄贈品をいただきました。当選番号が読み上げられる度、会場のあちこちで歓声と拍手が沸き起こり、当選された方もされなかった方も喜色満面、会話にさらに大きな花が咲いているようでした。

最後に阿久津文美 副会長より、皆様と協力し合って女性会を真剣に考え、どのようにしたらよい組織にできるか、皆様とともに努力していきたい。会員同士は仲良く協力し合ってよい女性会を作っていきたいと思っている、と熱く抱負を語り、平成21年懇親会は幕を下ろしました。

石原慎太郎東京都知事 ご挨拶

 新年明けましておめでとうございます。と、いいたいのですがね、なかなか今年は厄介な年になりそうですね。こういう会でいつも言っているのですが、どなたも、今年ほど正月元旦に、いったい今年はどうなるのだろうかという、非常に不安と危惧を抱えながら、この一年、向こう一年を考えられたことはないと思います。私は、一種の三重苦の時代になりそうだと度々言っています。ひとつは、これはもう皆さん肌に感じていらっしゃる、去年の秋口から、アメリカの市場原理主義が引き起こした金融恐慌ですが、それが実体の経済まで響いているわけです。次に、皆さんが忘れがちなのが、これは数年前から顕著になってきました温暖化という下手をすると、20年先の私達の子孫が存えるかどうかわからんような、じわじわですが確かな危機が迫っているわけです。C40という世界の40大都市の会合がありますが、前ロンドン市長のリビングストン氏に、東京も是非にと参加要請されたので、おととしニューヨークの総会に行きました。みんな「大変だ大変だ」と、わかりきったこといっていてもしょうがないので、具体的にどうするかと決めたらいいじゃないかと、東京で都市を代表する専門家の会議をやろうと提案し、去年の10月C40の東京会議をやり、具体的にこういうことをやろうじゃないかという13項目決めました。それをもって今年のソウルの大会に臨むのですが、やはりみんな「大変だ大変だ」って言いながら、本気で物を考えて動こうとしませんね。去年のサミットも、結局この問題についてまったく何の前進もなく、おととしのバリ島の会議もまったくなかった。当事者が「前進しないじゃないか?」「いや半歩は前進した」2年かかって半歩で、あわせて一歩では、とてもじゃないけれど追いつかない。それと、今度の経済恐慌です。それから、脅かすわけではありませんけれど、非常に毒性の強いH5型というインフルエンザです。この間も中国で一人亡くなりましたが、これは感染が人から人っていうのは、よほど濃密な接触しませんと起こりません。インドネシアは200人ぐらいが亡くなりましたが、これは家族の看護をしていて、それで、濃密な感染をして亡くなりました。これも、いつ爆発するかさっぱりわからない。昔のスペイン風邪のときに、人がたくさん亡くなって、温暖化の影響で、その人たちを埋葬した氷河が溶けてきまして、あるいは、凍土が解けてきて、掘り出して検査したら、これは水鳥しかもっていないウイルスだという事がわかりました。これが今、かたちを変えて、世界を覆おうとしているのです。これに対しても、私は東京は東京なりに薬の備蓄をしていますが、国は割りとのんびりしておりますね。日本の役人って言うのは足元に火がつかないと動かないんですよ。
 こういう年に、こういう時こそ、みんなで大きな夢を見ようじゃないかと、オリンピック招致を皆さんにお願いしているんですけれど、中には変な人もいましてね、そんなことにお金かけるんだったら福祉やれとか、教育やれとか、私の代になったら、東京の予算の中で、福祉の比率は一番大きくなっています。東京行くとね、福祉が厚いからといってどんどん人口が増えてくる、これもまた困った事です。オリンピックは、実は、本当に儲かるんです。あんまりそういうとえげつないのでね、スポーツやって儲かるのかと言うけれども、今年の3月で3度目をやります東京のマラソン、これは私がやろうやろうといいだしてはじめは警備上の問題もありましたが、警察も協力してくれることになりました。このマラソンですが、東京都が持ち出すお金なんて1、2億です。二度目の去年の2月のマラソンはね、260億の経済効果があった。その前の最初のときも一番寒い日でしたが、200億から190数億の経済効果がありまして、オリンピックはどんなに安く見積もっても、3兆の経済効果があるんです。だからやろうっていうわけにはいきませんからね。そんなものはほかに金使えと、その分浮くんですよって、申し上げてるんですけれど、なかなかですね。特に東京の都民っていうのは、みんなしゃれていて、何でも知っていて、何があっても当たり前なんだから、やるならやれよ、見に行ってやるよ、というぐらいで、こうちょっと斜めに見ている人が多いんでね。ニューヨークも同じようでして、ニューヨークみたいに進んだ街っていうのは、やはり、市民の意識がこういう問題に希薄で、東京はやっと70%を越す支持率を開拓してきたんですけれど、ニューヨークの場合は60%台で、結局これがIOCに辛い点数付けられて、ロンドンとパリに負けて、最後はロンドンに決まったのですが。やはり、日本人が戦って、外国と戦って、国際試合で勝つと日本人は誰でもそうですが、ジーンときますよね。なんかやはり同胞が戦って勝ってジーンとくるっていうのは、いい事でジーンとくるっていうのは、民族主義だとか愛国主義だとかそんなことを超えて、とってもその同じ社会に住んでいて大事なことであると思います。これは大きな大きな遺産になると思いますね。人生の感動というものを呼び起こすと思います。なんといったって都民の特に皆さんのようなリーダーシップを持ってらっしゃる、それぞれの組織の中での頂点にいらっしゃる方々が、周りの方に、やはり子弟の教育のためにもオリンピックをやろうじゃないか、と、言っていただけると非常にありがたい。東京オリンピックの命を皆様に預けますので、よろしくお願い致します。有難うございました。

吉川 稲美会長 ご挨拶

 ご紹介戴きました吉川でございます。
 改めまして、皆様、新年おめでとうございます。

 本日はご多用の中こうしてたくさんの方々にお出掛け戴きまして有難うございます。
特に本日は小渕優子内閣府少子化対策・男女共同参画担当大臣、
(またただ今、ご公務のため先にご挨拶戴きました)石原慎太郎東京都知事を始め、会議所からは岡村会頭、副会頭の皆々様、また支部会長の皆々様、そして事務局からは中村専務理事を始め、数多くのご来賓の方々にお出掛け戴きまして有難うございます。心から感謝申し上げます。
また昨今の厳しい環境の中、多くの女性会会員の皆様にお出掛け戴き、こうして新年会を開催できますことを大変嬉しく思います。

 本日は、今年初めてでございますので、一言ご挨拶と初心を申し述べさせて頂きます。
昨今の経済環境は、アメリカから端を発した金融不安の影響で、日を追う事にその厳しさが現実の形となり、私たちの身近にも現れてきております。
先行き不透明な情勢に、更に不安を強く感じているのが現実ではと思います。

 現代の異変といえる地球温暖化、世界経済に対する不安感、また人心の崩壊等々、日々起こり来る現象は、地球の危機、人類の危機を私たちに教え、そして人間としての生き方、価値観を根本から考え直すときと教えてくれているように感じます。

 私たちは自分にとって都合の悪いことがおきると、誰が悪い、彼が悪い、政治が悪いと、何事も総て人の所為にしてはいないでしょうか?

 八十年前のウオール街を襲った株の大暴落の世界大恐慌、またその後も何回となく起きたバブル、経済危機、こうした出来事から私たちは何を学んで来たのでしょうか?
人間の欲望は時を経て尚、利益ばかりを追求して来ました。こうした金銭至上主義が人間の心の潤いを失わせ、過度の競争が人の心を分断して来た結果、争いや社会不安をもたらしているのではと、思えます。

こうした状況だからこそ、私たち女性が今なせること、成さねばならぬ事は何かを、共に考え、行動したいと思います。

 私は、会長就任の際に、その行動理念を「報恩」「感謝」「育成」そして「競争から協調へ」 競争至上主義でない「共生・調和」の社会を構築するための礎となれるよう、行動を起こし、社会貢献活動を目指そうと掲げました。
社会に貢献・・・と申しますと、経営とは別の問題と思われがちですが、社会は一人一人の集合体ですから、一人ひとりが、自己の向上を図ることで、家庭も、会社も、また社会全体の健全な発展に繋がり、このことこそ、最大の社会貢献であり、結果的には一番の近道になるのではと思います。

 私たち女性経営者にとりましても、これからは益々大変な状況が押し寄せてくるでしょう。併しその人にとって、乗り越えられない試練は、神は与えないと聞きます。

 過日の沖縄全国大会でも少々ふれさせて戴きましたが、私は十数年前倒産寸前の体験を致しました。大きなプロジェクトを大手商社にとられ、また知人の紹介で採用した女性に詐欺をされ、その時は春になって桜の花が咲いたのも気が付かないほど、毎日必至でした。それでも、あ~今月、これで倒産か・・・という日々を送っていたとき、部屋の中の大好きな欄が総て枯れてしまっているのに気付きました。私はその時、ふと、私の苦しみを変わってくれたのだ、人間はまわりの総てに生かされている存在であるのに、とそれを感じた時、 感謝の思いが溢れ、その場で泣けました。
それまでの私は、だまされた、裏切られたと、相手に恨み辛みの日々、その間の私の心模様は日々嵐が吹き荒れている様でした。自分が正しいという思いで一杯であった私の心が、自己の責任も認められ、そして生かされている存在であるという感謝の思いに満たされた時、私の心は嵐の後の静けさのような、平穏な幸せな思いで満たされたのです。
それ以来、嘘のように私の周りの状況は一変し、好転していったのです。

 磁石はものを引きつけます。自分がどのような磁石になるのか、何を引きつけるのか、この大変な時代を乗り越えるには、やはり自分自身を高める事以外にないのではと思います。

 ところで皆様「愛」の反対は何だと思われますか?「愛」の反対は「無関心」なのだと聞きました。今、日本社会に現れている現象は無関心、将に愛を忘れた姿ではないでしょうか?
私は東京オリンピックの誘致活動にもその現象が現れていると思えてなりません。
環境に配慮したコンパクトな会場造りも、交通も、また安全も状況は総て日本が一番整っていると申しますのに、国民の意識が一番低い、無関心・・・これこそ、「愛」のない姿そのものではないでしょうか?

 今、この東京でのオリンピック・パラリンピックを契機に、日本人の良さをもう一度取り戻すチャンスに致しませんか?
そして、嘗てアインシュタイン博士が来日の際に「日本人のすばらしさは、きちんとした躾や、心の優しさにある。日本人はこれまで知り合ったどの国の人よりも上辺だけでなく、総てにおいて思いやりがあって知的で、非常に感じがよい。この地球上に日本という国を作って下さったことを神に感謝する」と講演で絶賛してくださったそうですが、
先人の築いてくださいました素晴らしい国柄を、私たちはこのオリンピックを契機に復活させ、私たち女性会の今年の目標も重ね合わせ、次の世代を担う子供達が、夢や希望が持てるような社会を残して参りませんか?
オリンピックは、その素晴らしい契機になりましょう。

 東京商工会議所もオリンピック誘致に全力を挙げて協力すると宣言なさいました。
私たち女性会も力を合わせ、その実現に向けて全力を挙げて協力していきたいと思っております。

女性の「笑顔」と「愛」は力強い社会を築きます。

昭憲皇太后様の読まれたお歌に
「朝ごとにむかふ鏡のくもりなく、あらまほしきは心なりけり」
というお歌がありますが、日々このような想いを目標に、私たちは、今こそ「愛」と「笑顔」で、これからの大変な時代を協力し合いながら、共に乗り越え、そして社会を明るく、元気にして参りましょう。

 本日は、お互いに総てに感謝をしながら、これからのこと、東京でのオリンピックへ託したい想い等々、それぞれのテーブルでお話し合いをして戴きながら交流を深め、楽しいひとときをお過ごし頂けましたら幸いでございます。

 結びにあたり、本年が健やかに無事で、そしてまた本日ご出席頂きました皆々様にとりまして、心豊かな、平穏な充実した一年で有りますよう祈りながら、私の挨拶とさせて戴きます。ありがとうございました。

小渕優子 大臣 ご挨拶

 皆様、新年明けましておめでとうございます。ただいまご紹介をいただきました、男女共同参画また、少子化対策を担当いたします内閣府特命担当大臣の小渕優子でございます。本日は、大変盛大にこの東商女性会の新年会が開催されますことに、心からお祝いを申し上げたいと思います。今日は朝から一日私は参議院の予算委員会で大変絞られておりましたので、このような華やかな場に今日はお招きをいただきまして大変うれしく思っております。この東商女性会の皆様方には、日ごろからそれぞれの経営だけでなく、さまざまな社会貢献ですとか、あるいは、環境問題ですとか、女性のパワーを結集し、さまざまな形で大きなご活躍をいただいていますことに、心から敬意を表する次第でございます。皆様方の活躍によりまして、社会に女性の素晴らしい力をここにありということを示していただけるということとともに、皆様方のがんばりを目標として多くの次世代の女性たちがついてきているということ、本当に素晴らしいことではないかと思います。

 私の選挙区といいますか、地元は群馬県であります。群馬県では女性のことをかかあ殿下といいます。かかあ殿下というと、とても強くて、男性を尻に敷いているような女性のことをお思いかも知れませんけれども、そんなことはありません。群馬は養蚕が盛んで、お蚕の工場が多かったものですから、女性はそのころから社会に出て、女工さんとして働いていました。家でもきちんと家事をやっていました。そんなことで男性は女性に敬意をこめて、うちの母ちゃんは天下一だという言葉が、かかあ殿下という言葉になったということでありますので、とても働き者の女性と言うことを意味するのだと思います。私も早いもので国会に席を置くようになりましてから、もう今年で9年目になりました。地元におきましては、男性の皆様はもちろんですけれども、そうしたかかあ殿下の皆様になによりもお支え頂き、私に力強く励ましてくださり、勇気をくれるのは、そうした女性の皆さんであります。そうした皆さんからいろいろと力をいただきながら、私もこの男女共同参画、また少子化対策に女性として政治の世界でがんばってまいりたいと思っております。

 今、日本は大変な不況の時であります。しかしただいま、吉川会長さんの話を聞いておりまして、大変その力強さを感じました。とてもやさしく美しい表現の中にも、女性の真の強さというものを感じまして、私はやはりこの強さ、そして、前向きさ明るさというものがこの逆境を跳ね返すのではないかということを感じた次第であります。どうか大変厳しい時代でありますけれども、政治も一所懸命がんばってまいりますが、どうか皆様方お一人お一人の力を存分に発揮していただきまして、明るい日本の未来を築いていただけますように、お願いを申し上げたいと思います。

 男女共同参画基本法ができてから、ちょうど今年で十年目を迎えます。ちょうどそのときの総理大臣が、私の父、小渕敬三でありました。その担当大臣を、今、私がやらせていただけるということは、大変感慨深いものであり、縁を感じるところであります。また、皆様方のご意見をしっかりいただきながら、真の男女共同参画の社会が築けるように、一所懸命がんばってまいりたいと思います。皆様方のますますのご活躍と、そして今年一年ご健康にてお幸せでお過ごしになられますことを、心から祈念申し上げまして、ご挨拶に代えさせていただきます。本当に今日は、おめでとうございました。

岡村正会頭 ご挨拶

 皆様、新年明けまして、おめでとうございます。本日は、東京商工会議所女性会の新年懇親会が小渕内閣府特命担当大臣、そして先ほどご挨拶いただきました石原東京都知事をはじめ多数のご来賓の皆様をお迎えし、このように盛大にそして華やかに開催されますことを、心からお喜び申し上げたいと思います。東商女性会におかれましては、先ほど吉川会長から強い心強い表現にございました、掲げられております、「報恩、感謝、育成」の基本理念の下に昨年新宿で開催されました、「共生きの心」展などの、共生調和の社会の実現に向けた活動を展開されていることに深く敬意を表する次第でございます。
さて、経済はいまさら申し上げるまでもございませんが、過去に類を見ない困難な局面を向かえておりまして、経済のグローバル化が進展をする中で、米国金融市場の混乱が一瞬にして世界各国に連鎖をしたわけでございまして、わが国の経済環境も大変厳しい状況に追い込まれているのはご想像の通りでございます。今は何よりも一日も早い景気回復を図ることが最優先の課題でありまして、雇用の安定と内需拡大、そして、わが国経済の基盤を支える中小企業の経営安定化に処する政策を、スピーディーに実行していくことが不可欠であるということで、日夜政府に依頼をしているところでございます。
一方、わが国経済の持続的成長を図る上ではIT化の進展や人々の価値観の多様化など企業経営を取り巻く環境変化、そして、少子高齢化、地球温暖化と、いった社会全体のあり方に係わる大きな課題、中長期的な課題にも取り組んでいかなくてはなりません。

 吉川会長は、いろいろな地球の危機を向かえている時代だからこそ、明確な志しを抱ける人間力を身に付けて生きることが求められるとおしゃっておられます。私もまったく同感でございまして、この厳しい時代であるからこそ、私たちは志しを高くもって自らも信じる道を、進んでいかなければならないと思います。全国にネットワークを持つ商工会議所が共に高い志しをもってその使命を果たしていくことによりまして、元気な企業や地域が増え日本経済の活力向上につながっていくのだと確信をいたしております。東京商工会議所は130周年を迎えました。これを契機にして企業の力を未来へ結ぶと、題する中長期ビジョンを作成いたしました。この中長期ビジョンは首都東京を拠点に活動する私どもが共に手を携え、絶え間ないイノヴェーションを巻き起こし、活力あふれる企業活動を進めることにより東京やわが国の国際的プレゼンスを高めていくための、姿勢とすべく作成をいたしました。この中長期ビジョンでは東商が目指す10年後の東京の姿として、優れた人材が育ち、女性、高齢者、外国人など多様な人材が活躍していると、7項目を掲げています。元気な地域の実現には地域の活動の担い手としての女性の参画に、大きな期待が寄せられております。そして東京商工会議所の活動を通じて、地域産業の活性化と共に女性会員の皆様のご発展も図られると確信しております。中長期ビジョンの実現に向けまして女性会の皆様にも女性経営者の視点から、ぜひとも、ご参画、ご協力いただきまして、皆様と共に企業の力をひとつに結び、希望と明るさに満ちた未来の実現を目指して生きたいと存じます。

 さて、先ほど、吉川会長から、強いメッセージが送られましたが、私もこの2016年のオリンピック・パラリンピック大会の東京招致について触れさせていただきたいと思います。昨年の6月でございますが、日本商工会議所常議委員会におきまして、2016年のオリンピック・パラリンピック大会の東京招致に関する決議を行いまして、全国の商工会議所をあげて、招致活動を展開する布陣を固めております。オリンピック開催の経済効果は、全国で2兆8千億円、石原さんの3兆円にちょっと足りませんが、2兆8千億円と試算されておりまして、開催地の東京のみならず地方を含めた日本経済全体への波及効果が期待されております。現在、承知の実現に向けて、最も大きな課題が先ほどからお話が出ています通り、国民の皆様から支持率の向上がしていないという点でございます。今年の10月の開催都市決定に向けまして、女性会の皆様にも招致活動へよりいっそうのご協力をお願い申し上げます。

 結びになりましたけれども、東商女性会は今年創立60周年を迎えられると伺っております。東商女性会の会員の方におかれましては、この記念すべき年を契機として、吉川会長中心に尚一段と結束を固められまして、ますます発展されますようにご期待を申し上げます。本日ご出席の皆様のご健勝とご多幸を心より祈念をいたしまして、私の新年のご挨拶とさせていただきます。ご清聴有難うございました。

小泉清子名誉会長 ご挨拶

 皆様、あけましておめでとうございます。本日は、岡村会頭、初め日商、東商の役員の方、ならびにご来賓の皆々様のご出席をいただきまして、こんなに盛大に新年会ができましたことを、心から、私はうれしく思っております。これも吉川会長とそしてまた役員の方々と、会員の皆様の大変なご尽力によるものだと思っております。有難うございました。

 先ほどいろいろお話がございましたけれども、本当に今年は先行きの不安な情勢の中からスタートいたしました。「闇の中から牛を引き出して、気がついてみたら、牛にひかれてがけっぷち。」アメリカから発しました世界の大津波の奔流を、向かえたわけであります。昨年の状況はわたくしどもにとって、産業の存亡は国の政策や他の産業の方々とのかかわりなくして考えることができないと言うことが、私は改めて感じました。

 今から、80年ぐらい前なんですけれども、1929年世界の大恐慌がございました。そのとき私は10歳でした。10歳でございますが、子供ながらにその時代の世の中の変化がはっきりと今も記憶に残っております。ある日から、私のお弁当が、白米から麦飯になりました。それで私が、母親に「どうして麦ご飯になったの?」と、聞きましたら「麦は健康にとてもいいんだよ。それから、脚気にもならないよ。」といって、さらりっと応えてくれました。まあ、恐らく子供に不安感を持たせないようにとの親心だと私は思っております。10歳でも、やっぱりその時の時代の様相をよく今も記憶に残っております。日本はそれから良くも悪くも、猛烈に変化をしました。まあ最後は、いろいろと戦争に導くようだったと私は思っていますけれど、大変な変化をしました、そして、私達も、今、だからといって、不況だ、不景気だといっていたのでは進歩がありません。こんな難しい大変な時代こそ、明るく前向きにチャレンジ精神に対処したいと思います。昔から日本の女性は、危機や苦難に直面しても、難局を乗り切る分析力や判断力に対応できる素晴らしい能力を女性は持ち合わせています。昨年、NHKで高視聴率を得ました「天障院 篤姫」、篤姫は固い決意で、固い信念で数々の困難を乗り切りまして、そして日本を近代国家に導いた女性でございました。今年は丑年で歩みも遅いかも知れません。「牛の歩みも千里」と申しますから、日夜努力を重ねていけば報われる時期が必ず来る、と、私は信じております。ここにいらっしゃいます女性会の経営者の方々は、ご自分で経営をこんにちまで牛耳ってこられたのですから、どうぞこれからも知恵とそしてスピードの行動力によりまして、しっかりと地に脚を踏みしめて行きたいと思います。決して、もう大変とか、もうだめよと、もうもう言わずに猛烈にまい進して、猛烈に皆さんとご一緒に働いてまいりましょう。どうぞ、本当に女性の力こそ今、発揮できる時代だと私は思いますので、本当にこの時こそピンチをチャンスにすると、どうぞよろしくお願い致します。簡単でございますけれど、ご挨拶にさせていただきます。

齋藤朝子名誉会長 ご挨拶と乾杯のご発声

 皆様、新年明けましておめでとうございます。
本日は、多数のご来賓の皆様のご臨席を戴き、また、東商女性会役員、会員の皆様、事務局のご協力を戴き、共に新年を祝う事を嬉しく存じます。

 景気について、申し上げたいと思います。今年は、困難な年になると思いますし、変動の年になると思います。皆様それぞれの企業でご苦労なさったり、不安に思われていらっしゃる事も多々あると思います。色々な事が言われておりますが、3月が一番危機であるとか、速く回復するのではないかとか、長引くように思いますとか、経済評論家も色々でわかりません。
 しかし、手をこまねいている訳ではありません。日本の政府も景気対策に力を入れています。
明日20日は、アメリカ、バラク・オバマ大統領就任式です。バラク・オバマ氏は、「チェンジ」と言って選挙戦を戦いました。アメリカの改革に向けて仕事をなさると思います。

 去年、東京商工会議所は、創立130周年を向かえ、色々頑張っております。岡村会頭からもお話がありましたが、去年、事業承継税制が30数年の要望の末の悲願を達成し、成立致しました。また、本日、井上副会頭もいらっしゃいますが、中小企業法人税軽減税率の引き下げに成功することが出来ました。東京商工会議所は、企業を守るため、また発展の為に頑張っています。
 東京商工会議所は、オリンピックを全面的に応援しています。2兆8千億から3兆円の経済効果があると言われています。もう一つは、青少年にスポーツを通して夢やら希望を与えたいという気持ちも強いものがあります。

 景気の気はマインドです。小泉名誉会長が仰ったように、マインドが萎まないように気持ちを高め、悲観的にならずに元気を出して頑張って行きたいと思います。
 先日、75~6歳のある企業の経営者と話をしました。昭和20年3月10日、ご存知の方も半分位になってしまったと思いますが、東京の下町を中心にした大空襲の時のお話です。被災後の上野から自宅に帰る道すがら、以前とは全く異なる焼け野が原になってしまっていたそうです。戦後の復興を成し遂げ、経済成長を成し遂げて来た私達日本人は、この危機を乗り切れない訳がありません。今年は、東商女性会として助け合いましょう。ピンチを企業の、自分のイノベーションとして変えて行く良い機会です。皆で知恵を出し合う良い機会でもあります。

 では、ご参加の企業の繁栄と、参加の皆様のご健勝を心より祈念して、高らかに杯を挙げたいと思います。お正月でございますので、「おめでとうございます」