研修部商業グループの3回シリーズセミナーの第1回目(平成19年4月26日開催)として行われた講演会には、会員・ゲスト合わせて38名の方が参加。最近の中国流通事情に詳しい安島幸雄氏のお話に耳を傾けました。
「商人」という語は、紀元前2200年、当時の中国殷の首都、商の人々が、何かを売りにどこへでも歩き回ったので、その人達を商人と呼んだことに由来する、などの古代史に始まり、鄧小平による社会主義市場経済提唱の南巡講和を経て、2010年上海万博を目指す最近に至る経済史。中国は、事業規模の大小ではなく、速いか遅いかで勝負が決まる現在の経済状況に合致し、朝令暮改を推奨しつつ、猛スピードで発展していること。今や世界の主な機器類の多くを製造するグローバルサプライチェーンであることなどの解説がありました。
また、課題は、環境・格差・エネルギー・水資源・食料であり、日本の協力も必要なはずであること。進出する日本企業は、あくまで企業文化が異なるので、管理に注意を要することなど、ユーモアも交えて予定時間をオーバーしての、盛りだくさんの内容でした。
第2回米国、第3回日本と続く今後の講演も楽しみです。
(記・藤岡 実佐子)