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活動報告

平成18年度「蓼科サマーセミナー」報告

日時:平成18年8月4日(金)~6日(日)
場所:蓼科フォーラム(長野県茅野市)

8月4日(金)12:00 A・Cコース集合・昼食/13:00開会

‐挨拶‐ 齋藤 朝子会長:
前回から3年ぶり、第2回のサマーセミナーが、またこの蓼科フォーラムの素敵な環境の元で行われることとなりました。お勉強の時間も沢山ございますが、眼を上げれば窓の外に広がる優しい緑の中で、都会や日常のお仕事からしばし離れ、いつもと違う気持ちで学べると思います。
このような行事を通して東商女性会会員の親睦をはかり、一層の会員増をも祈念する次第です。それは、女性の力を結集し、大きく社会に向けて広げてゆける機会を作ることにも繋がるからです。
関係各位の計画と準備に感謝し、会員お一人お一人がこのセミナーから何らかを得ることができ、皆さんの懇親が深められたなら幸いです。

‐オリエンテーション‐ 事務局
今回は会員の一層の便宜をはかり、A,B,Cの3コースになっています。それぞれの滞在表を参考の上、楽しくご参加お願いします。(他)


8月4日(金)13:30~16:30
【研修1:ワークショップ】トレーディングゲーム(経営感覚トレーニング)

テーマ 「変化の早い時代に対応する経営者として必要なこと」
オーガナイザー:株式会社ウィルシード

日本、フィリピン、エチオピア、中国、USA等、世界に現実にある国々の名前が置かれた10あまりのテーブルに、それぞれ決められた人数(3~4名)が着き、チームを組んで始まる終了時間を事前に知らされないビジネスゲーム。目標とするのは『世界で一番のお金持ちになる事』。
国連役や銀行役は、オーガナイザーや事務局によって務められました。

自分の持ち物は全て仕舞い、与えられた封筒の中身を見てから始まるリアルなシュミレーションは、実際に資源(紙)や技術(鋏、鉛筆、定規、他)を駆使し、生産を行って(円や四角、正三角形や平行四辺形等を切り抜く)販売し(それぞれ流通により値段も変動する)、余分な金は銀行に預けたり仕入れに廻して、その部屋の中という小さな「世界」の経済状態を見すえながら、さすが経営者の皆さん白熱して取り組まれました。

とはいえ各国テーブルで袋の中から出てくるのは、芯の折れた鉛筆やらわけのワカラナイ付箋シールも含め、驚くほどまちまちな物品ばかり、中には紙も入っていないチームもあり、一気に頭も手先もフル回転。この一見不公平な状況を、文字通りのトレーディングで交渉したりし、必要な物を手に入れてトップを目指すのですが、製品の出来が悪いと買い叩かれるし、原料価格(紙代)も変動し、途中で国連が「アメリカに大災害」などニュースを公表すると、後にその影響で起こる預金の目減りなども経験させてくれるので、予断を許さない展開です。列車に揺られお疲れのむきからは「だんだん投げやりになってぇ~。」の声も聞こえてきたりしました。
なにせ突然の国連役の「終了です!」という一声で終わった時点で、一番現金を手にしていた国が勝つというのだから、いやがうえにも試される経営者としてのスキル、行動、思考、その各自の強みや弱みも実感され、ヒリヒリするようなスリルを生んだゲームでした。

ついに終了時間がやってきて、ちょっとした種明かしと説明の後順位が発表され、優勝チームは山崎副会長率いる「インドネシア」チームとなりました。
やはり、流通の少ない品種を丁寧に作って収入につなげ、災害ニュースを耳にするなり預金を全額おろして変化に備える等、機敏に情報に対応した事が勝利への秘訣だったようです。そして、優勝するという意志を持ち続けた事も、高得点の秘訣であったようです。

開始時点で、それぞれのチームが公平でないことにも理由があり、勝ちやすそうな国が案外勝ちにくく、どうみても勝ち目の無い国が高い順位に食い込む事も出来る等、実際の経営にも見られる状況がそこにも見えて、皆何かしら得るところがあったと思います。
なにより、チームを組んだ3名あるいは4名が、同志のような仲間感を持つことが出来て、同じゲームに取り組んだ事で場も丸くなり、セミナーの始まりに相応しい高揚感のあるひとときを味わえた事が、大変に良かったです。


8月4日(金)17:00~18:00
【研修2:実践セミナー(健康)】健康法としての太極拳

テーマ「自然治癒力を高めて健康増進」
講師:楊 麻紗 氏(楊名時太極拳 養心会 主宰)
コーディネイター:市瀬 優子 研修担当

会員は、各自着替えて動きやすい服装でロビー正面吹き抜けに集合。
準備運動の後、日本全国で愛好者が多い楊名時氏の太極拳の、はじめの動作を実践しました。

日本で40年余の歴史を持つこの楊名時太極拳の基本は、のびやかな動きから白鶴の舞とも呼ばれる一連の動作のみである。それでありながら飽きることなく続けられるのは、正しく深い呼吸を伴ったゆっくりとした動作を、安定した動きとして自分のものにし、そこから得られる自己の内面との対話や、動作に込められた意味への理解を大切にしているからです。
心と呼吸と運動の関わりと、さらにそれらの健康への効果をうかがった有意義な時間でした。呼吸法を習い、ひとしきり準備体操をすると、空調の中においても、うっすら汗も浮かんできました。

太極拳じたいの動きは、即座に真似してつなげてゆくのは難しいものだったが、深い呼吸そのものに意味があり、身体と心が安らいで、自然や宇宙と調和する拡がりを感じられるとの説明に、一同納得して身体を動かしました。太極拳の奥底に流れる中国の考え方も理解できる、ゆったりとしたひとときを過ごしました。


8月4日(金)18:30~20:30
【夕食懇親会〈会席料理〉】

アトラクション「北澤 艶子 ミニリサイタル」
美味しいお料理の説明を厨房担当者よりうかがい、交流担当の北澤さんの歌声に合わせ、合唱したり踊りだしたりと、楽しい懇親会。シャンソンとハワイアンソングを堪能しました。

おひらきの後、バーラウンジと和室「葦の間」に分かれて2次会。
それぞれの場所で22時まで交流しました。


8月5日(土)10:00~12:00
【研修3:セミナー(IT)】IT時代に求められる中小企業戦略

講師:関口 和一 氏(日本経済新聞 産業部編集委員兼論説委員)
加速度的に進化し続けるIT(情報技術)。先の見えないITに中小企業はどれだけ・どこまで対応していかなければならないのかということについて、特定のメーカー等に偏ることなく、常に大局的にITにおける現場を歩んでおられる関口氏に、ITが変える“社会・生活・ビジネス”の展望をお話しいただきました。
実際にパソコンの画面をプロジェクターにて映し出し、最新技術をデモストレーションでご紹介いただいたほか、馴染みの薄いIT用語を分かりやすく解説しながら講義がすすめられ、ITに苦手意識の強いメンバーも興味津々で聞き入りました。


8月5日(土)12:00 Bコース集合・昼食/13:00開会

ようやく長い梅雨の明けた晴天の下、8月5日正午に27名のBコース参加者が蓼科フォーラムに集いました。会長挨拶、オリエンテーションの後、前日より参加の38名と合同で午後のプログラムが開催されました。


8月5日(土)13:00~14:30
【研修4:講演会(経営体験)】経営者交替時代に起きる問題とむずかしさ

講師:藤本 佳子 氏(イースタン興業株式会社会長・東商女性会顧問)
講師に東商女性会顧問の藤本佳子氏を迎え、「経営者交替時代に起きる問題とむずかしさ」と題し長年の経営のご体験を伺いました。
戦後西新橋で藤本氏の父上が創業されたイースタンモータース株式会社、イースタン興業株式会社は、藤本氏のご主人に託され発展を遂げられました。
しかし、49歳の時突然胃がんのため、他界。その後メインバンクと社長を引き継いだ方との結託により、不動産業であるイースタン興業株式会社の買収が計画されました。
藤本氏はそれまで主婦業でいらっしゃいましたが、ご主人他界後5年にして社長を引き継がれました。折りしもオイルショック直後の不景気の真っ最中。「とにかく社長になるしか会社の生き残る道はない」との信念で、ご主人の友人の助けを借りメインバンク変更を達成され、見事会社の危機を乗り越えられました。
座右の銘は「人との出会いを大切にする」。以来、24年間社長を続けられ、4年前にご長女に社長を譲られました。ご子息は学問の道を選ばれ、現在東京大学教授。創業者は偉大であるが、様々な時代を乗り越えなければならない後継者の大変さを痛感され、その時救われたものは、ずっと続けてこられた地唄舞であったという事でした。ご自身の実体験にそった内容に思わず涙する会員も見られ、その飾らないお人柄に女性会の大先輩として尊敬の念を禁じ得ない、たいへん貴重なご講演でした。


8月5日(土)14:30~16:00
【研修5:講演会(社会・時事関連)】マスコミが報じない真実

講師:関岡 英之 氏(ノンフィクション作家)
14時45分からはノンフィクション作家関岡英之氏が講演されました。
関岡氏は、36歳で銀行マンを退職され文筆業になられた異色のご経歴。
現在の構造改革、郵政民営化、保健自由化の根本は、毎秋日米両政府が交換する「年次改革要望書」に起因するのではないか。マスメディアは果たしてその真実を報道しているのか、という観点から現在の日本の姿を社会・経済の面から鋭く切り込んだご講演をして
頂きました。又、日本の医療制度が米国に比べると大変優れている事についてもご説明いただき、目からうろこの落ちるような衝撃的な講演でした。


~Aコース会員帰省~


8月5日(土)16:30~18:00
【研修6:実践セミナー(健康)】自立整体で自然治癒力を取り戻す

講師:作田 清江 氏(自立整体整食指導士)
スポーツスタイルに着替えてメインロビー「アトリウム」に全員が集合し、「自力整体で自然治癒力を取り戻す」健康実践セミナーが行われました。
作田清江講師より自立整体とはなにか、身体の「ゆがみ」について、「ゆがみ」のもとは仙腸関節であるなどの説明がされました。
続く自立整体実践では、骨盤筋肉のゆるみを引き締める腹筋運動やスタイルをキープする立ち方など、普段使わない筋肉や姿勢に会員から悲鳴や笑いが起こり楽しくまた、気分転換となる講座でした。


8月5日(土)18:30~20:30
【夕食懇親会〈洋食フルコース〉】

全プログラム終了後、夕食を兼ねた懇親会がフォーラムダイニングで開催されました。
蓼科フォーラムシュフェの地場素材を使ったフレンチと蓼科フォーラム特製ワインに舌鼓を売った後、笠よし子会員のシャンソン、飯沼和子会員のフラダンスと講習など和やかな交流が深められました。
自由参加の2次会では、バーラウンジでのカラオケを楽しむグループ、霞の間で普段交流の無い会員のゆっくり会話するグループ、フィットネスルームにて足つぼマッサージを受ける方など、それぞれに蓼科の夏の夜を過ごしました。


~朝食・解散~ 8月6日(日)8:00~

朝食後帰京する方、オプショナルツアーの上諏訪温泉「ぬのはん」での昼食と温泉体験に参加する方と、それぞれ有意義なセミナーを思い返しながら蓼科を後にしました。


以下から本イベントのアルバムページがご覧いただけます。(会員のみ)
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