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活動報告
 
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女性活躍推進企業紹介 No.2:株式会社ズーム・ティー

株式会社ズーム・ティー
業種:ベビー・マタニティー用品,貿易
創業:1987年3月(昭和62年)
創業者:河合とも子
現社長:河合とも子

河合とも子氏

南青山に本社を置く株式会社ズーム・ティーは、ほ乳瓶『ドクターベッタ』をはじめ、独自の目線で開発された育児用品を揃えています。特に、日本の職人技術により生み出された安心安全な「メイドインジャパン」のほ乳瓶は、国内外でも高い支持を受け、アジアへの販売なども行っています。代表の河合とも子さんに、女性の働き方とその支援への取り組みについて伺いました。

河合とも子氏 プロフィール

京都府生まれ。1995年に株式会社ズーム・ティーを設立。2002年に日本製の安全なほ乳びん『ドクターベッタほ乳びん』を発売し、2007年に「キッズデザイン賞」、2008年「全国商工会議所女性会連合会 第7回女性起業家大賞最優秀賞」などを受賞している。



思いやりと助け合いの気持ちが
離職率ゼロの長く働ける環境をつくる

苦難の中で7年をかけて
日本製のほ乳瓶を実現

 アメリカの小児科医の考案をもとに日本の職人が仕上げた『ドクターベッタほ乳びん』で、育児業界に革命をもたらしたズーム・ティー。創業者でもある河合とも子代表は、30代で起業の道を選んだ。
 「当時は、女性で30代後半というと仕事の選択肢が少なかった」と語る河合代表は、二人の子どもと過ごす時間を少しでも増やせる仕事を模索していた。そんな時に、アメリカの小児科医が開発した、誤嚥や中耳炎を防ぐ効果がある画期的なほ乳瓶を知る。中耳炎で苦しむ娘をもつ河合代表は、すぐに渡米しライセンシーの交渉を行った。これが、後に同社の主軸となるほ乳びんとの出会いだった。

 河合代表の熱意が伝わり、ほ乳びんのライセンス契約を結び日本での発売を開始した。しかし当時販売されている全てのほ乳びんで使用していたプラスチック素材が環境ホルモン問題で取り上げられ、同社の製品もその余波を受けてしまう。無害であったにも関わらず、商品がほとんど返品されるという事態に陥ってしまったのだ。
 逆境の中、河合代表は製品を安全な日本製のガラス製に切り替えるべく、全国のガラス業者を訪ね歩いた。ドクターベッタの形状は、通常のほ乳びんと大きく異なり、ゆるやかなカーブを描いて曲がっているため、製造するのが非常に難しい。多くの職人に「絶対できない」と言われながらも、根気よく製品の必要性を説き、7年の年月をかけて、ついに日本製のほ乳びん製造を実現させた。まさに執念の結晶である。機能性と安全性が認められたドクターベッタは、その後国内で数々の賞を受賞している。


乳児の誤嚥を防ぎ、母乳授乳と同じ角度で飲める「ドクターベッタほ乳びん」。

管理職を設けず
個々が責任をもつ

 同社では、取締役である河合代表、監査役、役員の3人以外は、役職を一切設けていない。これは、「元々少人数からのスタートで徐々に人が増えていったため」だというが、その結果、全員が個々に責任をもって企画から売り上げ管理までを担当するというフラットな組織となった。
 「責任は重いですが、製品の企画から売上までの全部を自分で手掛けるので、やり遂げた後の気分を感じて欲しいと思っています」と、河合代表は話す。社員全員で相談しながら進めていくことで、達成感が得られる効果もあるという。
 また、河合代表は採用面接において、入社したら長く勤めてほしいという気持ちを伝え、きっちり責任をもって、「自分の人生かけてできる仕事」という“社員の覚悟”を最初に確認する。採用する側もされる側も覚悟をもって仕事に挑むことで、団結心と責任感に満ちた働きやすい環境が生まれるというプラス効果に繋がっている。

女性ならではの立場で
消費者としての意見を語れる

 社内の男女比は女性社員が約2/3を占めるが、特に意識して女性を多く採用してきたわけではない。「子どもがいても働ける環境で、長く働きたいという思いで入社した社員を採用していた結果、女性が多くなりました」。
 男女ともに子どもを持っている社員が多く、昨年は社員3名が産休をとり、1年後の今年、全員が職場復帰した。産休の間は基本的には残った社員が分担するが、増えた業務を無理やりこなことはしない。
 「人が減った期間はどうしてもできないこともありますが、そこは無理せず、できる範囲のことをするようにしています」。社内には、自然に「困ったときはお互いさま」の空気が生まれ、産休復帰後の時短勤務にも柔軟に対応している。そのため産休や育休を取った社員もみんな復帰しており、これまでの離職率はゼロだという。

 基本的に男女で働き方や分担が変わることはないが、「女性は育児の経験者が多く、自社製品について消費者の立場で意見してくれることは大きい」と、同社で女性が働くことのメリットを河合代表は挙げた。「企画提案もそうですが、新商品に対して厳しくユーザー目線で意見を出してくれるので、とても助かっている」という。

何事にもまず
感謝の気持ちをもって接する

 河合代表が仕事で心がけ、社員にも度々説いているのは、「感謝の気持ちを忘れない」ということだ。「こんなに素晴らしいものを作ってくれる職人さんがいるから、私たちは売ることができるんです」。
 しかし、商品の開発では製作現場の担当者とは激しくぶつかる。「他にないものを作ろうとするので、どうしてもそこに『できる・できない』の壁があります。でも妥協はしたくない」。何度も議論を重ね、そうしてひとつひとつ丁寧に作り上げていく。「ドクターベッタほ乳びん」以降、授乳ケープやだっこ紐などの新商品を次々と開発しているが、決して妥協しないという姿勢は創業当時からのこだわりだ。

 「感謝するということは、結局は人間関係を大切にすることだと思います。それは男女に関係なく、とても大事なことです」。感謝の気持ちを常に忘れない。その気持ちがあるからこそ、職人の心を動かし、困難といわれた難しい形状のほ乳びんの生産を可能にしてきた。さらに、その気持ちは社員にも浸透し、離職率ゼロという環境を生み出している。

 働くことの基本である“感謝”を掲げている同社は、これからも不可能を可能にし、新しい風を巻き起こしていきそうだ。


新生児から安定感のある抱き方ができる抱っこひも「キャリーミー!プラス」。


【女性の活躍推進に関する取組】

●残業なしで家庭や自分の時間を大切に

 同社では残業をしないことを方針にしている。育児をしている社員が多く、子どもをお迎えに行くために、どうしても時間内に仕事を終わらせなければいけないからだ。既定の時間内におさめるために、それぞれが「やればできる」の気持ちで努力し、かつ社員同士で助け合っている。
 仕事をしつつも、家庭の時間や自分の趣味の時間をしっかりともつことで、長い目で見て人生の豊かさ、余裕をもてるように心がけている。「独身の社員は、商工会議所主催の婚活イベントなどにも積極的に送り出しているんです」と、河合代表は話す。

●ネットなどを活用し効率的にコミュニケーションをとる

 毎週行われる全体会議には、社員全員が出席するが、南青山の本社以外の社員は、ビデオシステムの『スカイプ』を使って参加している。さらに、社員の予定表から業務報告までをネット上で管理するなど、最新のデジタルツールを取り入れて、離れた倉庫や自宅勤務の社員とのコミュニケーションをはかっている。自宅で働く社員のフォローや、プライベートを大切にする環境を整備することで、育児をする女性社員だけでなく、男性社員にとっても働きやすい職場づくりに努めている。

 また、全体会議では人生経験豊かな役員が、自らの経験をもとに話をする時間も設けている。仕事の責任についての話から、人間として心がけておきたい事柄などの豊富な話題で、社員のみならず、河合代表も初心を忘れない教訓として毎回心に刻んでいるという。

監修:ビジネス事業委員会

※本記事をPDF形式でご覧になりたい方は下記をクリックしてください。
<女性活躍推進企業紹介 No.2>



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