電気の生産地である新潟県・福島県と、消費地である首都圏との交流を目的にした‘女性経営者交流’は、毎年、東京・新潟・福島のいずれかで開催されています。今回はin福島ということで、福島第二原発の見学となりました。
12月10日、雲一つない快晴の朝、東京商工会議所から24名の女性会会員を乗せたバスが出発しました。途中、2回の休憩をはさんで、12時に富岡町健康増進センターリフレ富岡に到着。新潟の女性会の方と合流し、地のものを使った昼食に舌鼓を打ちました。その後、原子力と電気の偉人、アインシュタイン・キュリー夫人・エジソンの生家をモチーフにした、東京電力福島第二原子力発電所エネルギー館に移動し、実写とCGを使って原子力発電所のしくみや役割を説明するサイエンスシアターで素晴らしい映像コンテンツを拝見しました。
その後、再びバスに乗り、福島第二原子力発電所へ。ここでは発電所に勤務している方の勤務サイクルのお話を伺った後、その日が訓練のチームによるシミュレーター・デモを見せていただきました。この日は、1.落雷により送電が停止。2.地震により送電がストップ。という2つのアクシデント復旧デモで、ドラマを見ているような臨場感と緊迫感があり、私たちがいつも安心して電気を使わせていただいている裏側にはこのような厳しいトレーニングがあるのだと知ることができました。
この日の宿泊先は、福島県楢葉町にある日本最大規模のサッカーのナショナルトレーニングセンター Jヴィレッジ。ここは全11面の天然芝ピッチを有し、日本代表・Jリーグクラブなどのトップチームから草サッカークラブまで幅広い層の合宿施設です。チェックイン後、講演会場に移動し、講師の美肌師 佐伯チズ氏をお迎えしました。
佐伯チズ氏の講演テーマは、「67歳でもファンデーションのいらない肌」、「今日からできる美白」ということで、きれいのコツや、コットンを使ったローションパックやクレンジング、スキンケアの基本を教えていただきました。ちなみに、きれいのコツは「食べること」と「続けること」で、「明日から」はNGワードだそうです。
楽しい講演の終了後、懇親会までの時間を、ロビーにて開かれた地元女性会による物産展で、福島ならではの野菜や果物、餅や干し柿、お米などを説明いただきながら買い求めました。
懇親会では珍しいスパークリング日本酒で乾杯し、見てきたばかりのエネルギー館の映像、発電所コントロールセンターでの訓練や、その建物の向こうに広がる海についてなど、新潟と地元福島の方々と語り合って楽しく親交を深めました。
翌日11日は、田村市滝根町にある幻想的な地下世界 あぶくま洞に。主催者の方がご用意くださった雨ガッパを着用し、完全防寒防水で臨みました。が、悠久の年月をかけ自然が作った鍾乳洞内の温度は年間を通して15度に保たれており、さらに、探検コースを選ばれた方は寒いどころか汗だくになり、かなりの運動量となりました。
その後はレストハウスあぶくまで、熱々のうどん汁や山菜、シソの仲間の じゅうねん(エゴマ)を使った心づくしの昼食をいただきました。お店の方から料理の説明を聞きながらいただくことで、より一層味わい深いものとなりました。 午後は、高村光太郎の「智恵子抄」にも詩われた安達太良山を臨む二本松市にある奥の松酒造を見学。その後、昨夜の懇親会でいただいたスパークリング日本酒や、おいしい日本酒をたくさん購入し、配送受付が急遽3倍の人数になるほどに一般のお客様を圧倒するパワーを発揮しながら、東京への帰途へ。お弁当やお土産までご用意いただき、知識もふれあいもいっぱいの、至れり尽くせりの有意義な旅となりました。
(記:林 香都恵)