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活動報告

分科会4「ごきげんでいれば125歳まで生きられる」
三番町ごきげんクリニック 院長 澤登雅一氏

澤登先生は、血液内科がご専門ですが、日本赤十字社医療センターで14年余り勤務医として白血病の治療を行いながら多くの患者さんの人生と向き合う中で、病気になる前の予防がいかに大切かを痛感し、アンチエイジング医療に関心を持たれたのだそうです。

アンチエイジング医療とは、体の内面の機能を健康に若く保つための医療のことで、病気を治してもらうという受身的な医療ではなく、自らが積極的に取り組むもの。そして、健康とは、偶然の賜物ではなく、意思と行動が伴うことによって初めて手に入れられるものだそうです。

記録上の世界一の長寿は122歳の女性で、その方は100歳を超えてから自転車に乗れるようになったそうです。講演のタイトルの、“125歳まで生きられる”といわれても、私たちの125歳のイメージは、体が思うように動かず、年老いて、ただ息をしているだけの状態をつい想像しがちですが、先生のおっしゃるアンチエイジングの125歳は、人生を楽しむ元気な125歳です。人間の平均寿命は年々上昇しています。日本では50年前と比べて、男性は20歳、女性は24歳も「平均寿命」が延びていますが、アンチエイジングで大事な年齢は「健康寿命」(病気で苦しむことのない元気な状態の寿命)です。その平均寿命と健康寿命との差は7年もあるのだそうです。この差をゼロとするのが先生のおっしゃるアンチエイジングです。

アンチエイジングの3本柱は、「血管を若返らせること」「身体を錆付かせないこと」、「良好な栄養バランスを保つこと」です。ストレスや不規則な生活・運動不足・タバコや過度の飲酒・偏った食生活は、このアンチエイジングの三本柱を崩す原因になります。また、知らないうちに体内に蓄積する重金属汚染などで、健康障害が引き起こされていることもあります。

一般的な健康診断の検査結果では基準値の範囲内にあるものでも、実はたんぱく質の摂取量が不足していたり、ビタミンが少なく体調不良の原因になっていることがあります。バランスのよい食生活の上に、アンチエイジング専門の医師の指導のもと、不足分を補うサプリメントや点滴療法を行うと効果的だそうです。そして、今日からできるアンチエイジングとして、すぐに実行したいことをまとめていただきました。

1.運動は次の3つをセットで行う。

  1. 有酸素運動(ジョギング、ウォーキング、水泳、エアロビクスなど)
  2. 筋肉トレーニング(スクワット、腹筋など)
  3. ストレッチ(血行が よくなる)

2.食事

  1. 低炭水化物・低脂肪・高たんぱく質
  2. 間食はできるだけ避ける
  3. 寝る前3時間は食べない
  4. 一日3食、規則的に摂る

3.水分

  1. 一日に体重の30分の1を目標に摂る
  2. アルコールやカフェインを多く摂る人は特に水分を多く。寝る前のコップ一杯の水は命を救う!
    (就寝中は脱水症状気味なので、水を必ず飲んでから寝てください)

4.睡眠

  1. 一日に7時間前後がよく、寝不足も寝過ぎも寿命は短い
  2. 真っ暗にして寝ることにより、メラトニンというホルモンの分泌が正常化する

先生の講演の後、受講された方からたくさんの質問が出され、女性経営者の健康への関心の高さが窺われました。既にアンチエイジングを実践していると思われる方が多い東商女性会ですが、今日のお話を伺って、“ごきげん”な125歳が、この中から出現するだろうことを確信いたしました。

(記:須永明美)

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