決め手は『ホテルライクな暮らし』~少子高齢化社会のビジネスチャンス~
平成16年5月18日、女性会第4回研修会が開催されました。講師はインテリアコーディネーターの草分け的存在でもあり、女性会会員の(株)アイシーワークス代表取締役 町田ひろ子氏。
齊藤会長、渡辺研修担当リーダーのご挨拶に続きご登壇された町田氏の講演は、データから導き出した説得力のある論旨の展開、国内外の豊富なインテリアの事例、スイス、アメリカ留学で培われたグローバルな視点で少子高齢化社会における住環境の問題を提起していき、会場はそのお話ぶりにぐいぐい引き込まれていきました。
日本は世界一の長寿国。少子高齢化社会の問題は、住環境整備からこそ取り組む必要があります。欧米では障害者や高齢者のみに「バリアフリー」を適用しているのではありません。すべての人や環境に優しくあること、これがDesign for everybody(デザイン・フォー・エブリボディ)というユニバーサルデザインの考え方です。単に手すりをつける、床をフラットにするというハードの側面だけではなく、誰もが願う生活環境の「質」そのものを美しさと同義語にする「ビューティフルバリアフリー」。これが町田氏が提唱する『ホテルライクな暮らし』です。
また、今後のリーダーに求められるのは、「限られた予算の中で仮説をたて、それを検証し、論理を組み立てていける力」と強調され、「女性会という素晴らしいネットワークで、皆さんとともにピンチをチャンスに変えていくビジネスをご一緒に考えていきましょう」と力強く締めくくられました。
(記:奥山 睦/写真:神田 妙子)